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坂倉準三の建築資料

14.01.19 四街道―東京―池袋―鬼子母神クラフトフェア―池袋―湯島―旧岩崎邸・建築資料館―東京―四街道
池袋/往来座 ニーチェ/三島憲一(岩波新書)230/480、図解ニーチェ、ニーチェ伝、徳富蘆花/自然と人生105、ザビエルを日本に連れてきた男、
人間のための建築/建築資料に見る坂倉準三(無料)
「日本人の血のなかには日本的なものが流れている、あえて日本的なものを意識するな」
1901年岐阜に生まれる。1927年東京帝国大学美学美術史学科卒業後1929年8月渡仏。土木学校で建築を学ぶ。1931年コルビジェのアトリエ入所。

坂倉準三設計の鎌倉にある神奈川県立近代美術館が取り壊されるかもしれないという新聞記事があった。
先日、東京に出たついでに湯島にある国立近現代建築資料館で「建築資料に見る坂倉準三」という展示を見た。資料館は旧岩崎邸庭園の中にある。岩崎邸も見た。ジョサイア・コンドルの設計で、個人の邸宅としては大きすぎるので、三菱財閥の迎賓館のような役割をしていたのだろう。

坂倉準三の展示は、彼の出世作である1937年のパリ万博日本館から始まり、1951年の神奈川県立近代美術館を中心としている。コルビジェに学び、その精神を良く受け継いだ設計で、パリ万博日本館から鎌倉の美術館へ、模型や図面を見るとその繋がりがよく分かる。

ある意味、モダンデザインの典型で、それ以後の美術館設計の基本となった。最近建てられる美術館と比較すれば、戦後の物資不足の時代に建てられたこともあって地味な印象だが、簡素なたたずまいはモダンデザインの原点のように思える。

“我が家の唯一の芸術品ニーチェア”にも言えるが、典型的なデザインは、そのイメージ、造形要素があとにつづく作品群に消費しつくされて、その作品の持つ独創性が忘れ去られてしまう。貴重な近代遺産として保存してもらいたい。

この展示の冊子が無料でもらえた(これが無料?というくらい立派)。中を読んでみると、こんな記事がある。

「現在、坂倉建築研究所で保管されている資料の中に1939年から1964年にかけて描かれた図面台帳がある。・・・そこには西沢文隆、池辺陽、芦原義信・・・室伏次郎など、のちに個人事務所を立ち上げて活躍する人物の名前が見られる。」

この中の室伏次郎氏はlivingstone studioが個展を行ったK-HOUSEの設計者である。思えばALVELIM 誕生の契機はこの建物にあった・・・




2014.01.20

リビングの椅子が傷んだので座面の布を取り寄せて張り替えた。この椅子は家内がOL時代(こんな言葉、今あるのか?)に買ったもので、かれこれ30年になるという。

張り替えたら新品同様になった。椅子は既に生産中止で布地の在庫がわずかということだったが、調べると製造元が廃業していることが分かった。ぎりぎり間に合ったわけだ。メーカーはニーファニチャー、椅子の名はニーチェアX(1970年)・デザイン:新居 猛

ニューヨーク近代美術館MOMAの収蔵品に選定されている。新品同様によみがえった姿を改めて見てみると、構造のシンプルさ、それでいて充分な耐久性、掛け心地、折りたためる機能性、どれをとっても秀逸としか言いようがない。

ネットで調べるとこんな記事がある。以下引用

”国際的にも評価を得た「ニーチェアX」だが、物議を醸(かも)したのが「コピー問題」。パテント期限が切れた頃、海外で作られた安価な粗悪品を通信販売のカタログに載せた業者を相手に新居氏は著作権侵害で京都地裁に訴えた。

ところが裁判所は訴えを却下。著作権法上にはデザインという文言はなく、また、鑑賞を主眼としない実用量産品は美術には当たらない……が、その理由。その後、大阪高裁、最高裁へ上告したが、1991年最高裁判決でもデザインの著作権は認められなかった。” 引用終り

やたらと模造品を作るどこかの国を笑うが、とてもよその国を笑っている段ではない。著作権を認められていたらニーファニチャーの運命も変わっていたのかも。


# by alvelimstone | 2014-01-21 22:24

アーサー王物語

2014.01.11
四街道book-off
アーサー王物語 105/
パリの犬  105/
ヤマネ  105/
# by alvelimstone | 2014-01-18 12:51

千葉で古書5冊

2013.03.16  四街道―千葉―四街道
千葉パルコ近くの古書店。いつも閉まっているが珍しく開いていた。店名は見忘れた。

はじめにイメージありき/原始美術の諸相/木村重信/岩波新書/70/
ニーチェの顔/岩波新書/300/
人間ゲーテ/小栗浩/岩波新書/100/280
ルソー/桑原武夫編/岩波新書100/
中華人民共和国漢唐壁画展カタログ/70

安い本は汚く、良い本は高い、階段には在庫本が山積みという昔ながらの古書店。日曜が休みだという。それでいつ行っても閉まっていたわけだ。

「中国漢唐壁画展カタログ」がなかなか面白い。
# by alvelimstone | 2013-03-18 06:17

陽気地中にうごき・・・

今日だったか、昨日だったかは啓蟄。「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ればなり」道理でここ数日暖かい。ようやくご近所の梅もちらほら。
日曜の午後、陽気に誘われてbook-offまで散歩。

四街道book-offで古書2冊
雑誌GEO1997.9 イタリア、その美しき恐怖  105/990
「絵で見るフランス革命」岩波新書 105/

帰り、ヨーカドーのスタバでお茶をしようと思ったが、席がないのでフードコートでミスドのドーナツを食べながらお茶。周りで子供や女子高生がうるさいこと。どうやら人間も虫も、陽気に対する反応に変わるところは無いようだ。

火曜日の午後は陽気に誘われてユニクロまで歩いてバスキア柄のTシャツを1枚買って、ヨーカドーのスタバでお茶。今度は座れた。桜のシュフォンケーキの小さいのがおまけに付いてきた。

今日はさらに暖かい。今日から妻は妹夫婦と母親と青森旅行の予定だったのに熱と鼻血を出して寝込む。病院へ連れて行ったがインフルエンザではないようだ。ドタキャンで3万円がフイになった。私は2,3日一人でのんびりできるはずだったのに、終日病人のお世話。3万円があったら何が買えるかを考える。いろいろ出てきたが、ここでは言わない。
# by alvelimstone | 2013-03-07 23:49

2013年2月のまとめ

2月中に『西村伊作の世界』を読了。伊作が日本の住宅建築および暮らしの近代化において極めて重要な役割を果たしたことが分かった。だんだん時間が取れなくなってきたが、3月は『西村伊作の世界』を要約しながら、佐藤春夫との関係、時代状況との関わりを考えてみたい。

先日展示会を見たアントニン・レーモンドや遠藤新も伊作と同時代の建築家だ。レーモンドが来日したのが1919年の事。1919年という一年から伊作、春夫を、さらには日本の近代を考えるという視点は面白いのではないか。

NHKカルチャーラジオで「石川啄木」を聞いているが、彼もまた伊作と同時代人であり、日記を読むと大逆事件の状況が生々しく報告されている。大石誠之助の弁護を引き受けた平出修とはスバル同人として知り合いで、公判記録なども借りて読んでいる。啄木の著作権は切れているらしく、日記、作品が全てウェブ上で読める。経済的にひっ迫して病に倒れる状況も日記に生々しい。経済的には伊作と対極をなしている。近代を考える上で大逆事件から1919年あたりの時代状況を把握することは重要と思われる。

今日3月1日は、春一番が吹いた。今も雨と風が強く、嵐のようだ。

2月に購入した本

2013.02.04千葉・三省堂書店で古書2冊
賢者の石/F.デーヴィット・ピート/日本教文社 200/2200
中国の知的ライフスタイル/林悟堂/青銅社 300/980

2013.02.17鎌倉・小町小路/木犀堂にて古書1冊
C・S・ ルイス自叙伝「喜びのおとずれ」 冨山房百科文庫 200/650

2013.02.17キリギリス内 book shop/Kasper にて新本1冊
青柳瑞穂「骨董のある風景」みすず書房 2400

2013.02.17八重洲 RS booksにて古書1冊
「野尻抱影の本-2/星の文学誌」筑摩書房 1200/2500
# by alvelimstone | 2013-03-01 20:32